昨今よく耳にする円安という言葉。これに付随して聞かれる物価高という言葉からもわかるように実際に私たちの生活へも少なからず影響を与えるものですが、本日はこれについて ”日本に居住し、物価高を受ける一人の日本人として” ”一人の投資家の端くれとして” ”一人の輸入業を行う事業者として” 現在の見解と今後の展望を綴ってみようと思います。まぁ、上記を前提として、こういう考え方をするやつがいるというくらいで思って頂くと良いですね。
なお、現在保有している銘柄をご覧頂くとわかりますが、円安によるメリットを受ける銘柄を複数保有しています。全ての銘柄がメリットを享受できているわけではないですが、逆に大きくデメリットになる銘柄はひとつも保有していないため、全体を見たときに円安による恩恵を受けるポートフォリオとなっています。しかしながら、本業はほぼ輸入に頼っている業種なので円安によるメリットは基本的に皆無で、輸入代金が高騰するという点でデメリットが中心となります。
- 円安メリット
- JT / 日本たばこ産業(2914)
- ソースネクスト(4344)
- 住石ホールディングス(1514)
- INPEX(1605)
- 円安デメリット
- 本業(輸入業)
現況分析と今後の動向について
米ドルベースで話をすると、大枠ではここからもう一度ぐらい@150が視野に入るか、もしくは多少上抜けするかもしれませんが、結局@155に届くことはないのではないかと。しばらくは@140から@150程度でヨコヨコのレンジ状態が続き、その期間を抜けると徐々に円高に振れてくると考えています。2023年後半には2021年と同水準の@110程度が視野に入り、2024年にはむしろそれ以上に円高に振れていると予想。
何故円高に振れると見るのか
いずれにしても現在はものすごい勢いで円安に振れていったこともあり超円安という風にも言われていますが、ここで逆に円高に目を向けてみると@100を割り込んでいたのが既に2016年まで遡らないと見られないので、どの地点を基準にして見るかというのはありますが、実はかなり前から少なからず円安水準がずっと続いていたと見ることもできるわけです。しかも当サイトでもちょこちょこ触れてますが、企業の決算を追いかけている方ならご存知の通り、大企業を中心に多くの企業が過去最高益を更新し、実はちょっとしたバブルと言える状況で、日本は部分的に好調で潤っているのではないかというように見えます。実際に企業の内部留保が過去最高であるといったニュースも見られたりしますし。これによりわかるのは、決して日本の企業や経済の状態が胸を張って良いと言える状態ではないものの、では逆にダメかというとそういう状態ではなく、円だけが一方的に弱い状態がいつまでも続くわけではないだろうと。いずれ円高に振れてくるだろうと。
まぁ為替って一方向に偏り過ぎたからといって自然に調整されるものでもないのではっきりしたことは誰にもわからないんですが、現状を分析すると先に述べたように基本的には水準が2021年レベルに戻ってきて、その後は円高に振れていくのではないかと。それがこの先数年で起こると見ています。
- 現在から2022年12月31日まで
- 11月 最終的に始まり値近辺の@148程度で終了。
- 12月 最終的には下落。基本は@140代のレンジ。
- 2023年1月1日から3月31日まで
- 基本的に12月と変わらない@140代でのレンジ。どちらかと言うと@140代前半でのレンジ。@135程度は視野。
- 4月1日から6月30日まで
- @125から@135程度でのレンジ。早ければ@120が視野。
- 7月1日から9月30日まで
- @115から@125程度でのレンジ。@110も視野。
- 10月1日から12月31日まで
- @100から@115程度のレンジ。
ちなみに私の本業はヨーロッパとの取引ですので、円ベースで見ると当然他の通貨もドルと似たような動きにはなるんですが、はっきり言ってヨーロッパはアメリカよりだいぶ状況が良くないですからね。ヨーロッパの通貨はもっと勢いよく円高に振れてくると思ってますし、現時点でも米ドルほど円安に勢いはありいません。
どのように行動するか
何度も述べているように本業は輸入業ですので、現在の円安状況で海外に行ったり、商品を輸入したりすると経費や費用がかさみます。そのため、今は基本的に保有在庫で対応しながら輸入をストップしています。先にも述べた通り、個人的な見解としては来年2023年の方が輸入をする上で風向きが良いと読んでいるため、乗り切れるのであれば今不必要に大きな経費を掛けて輸入をする必要がないと考えているわけです。つまり、先の為替予想も適当にしたわけではなく、自分の感覚を信じて自分のビジネスの存続を掛けて予想したわけです(笑)本気度が伝わるでしょ?(笑)もちろん逆に円安が終わるということは、今好調な企業の業績にも変化が出ますから、保有銘柄も動かしていかないといけません。もう財産を掛けた勝負ということです(笑)基本的に財産は株式と商品だけで全て保有してますからね。おいおい、そんな博打みたいなことに全部財産突っ込んでどうすんだよと思うかもしれませんが、ここについてはいずれ私のポートフォリオに対する考え方を記載したコラムを書きたいと考えてますので、そちらで。
海外で生活するという選択肢
まぁ、私の場合は上記の通りなんですが、この円安に関するニュースなどを見てて気になる点を。当然メディアは一部分を大きく取り上げるのでそこだけを見て鵜呑みにしちゃう人もいるんだろうなと思いますが、今海外で生活している人みたいなのを取り上げて ”円安で給料が倍になりました!” とか ”日本人も海外に出稼ぎに行く時代です!” みたいな。はっきり言ってあほかと。これってそもそも所得の部分しか触れておらず、ライフスタイルに関わるその他の部分無視してますしね。社会保障とか生活インフラとか。生活費も見えてきません。海外に興味がある人は行った方が良いです。これもまた海外生活経験者として事実だと言えます。様々なことを経験し、日本で暮らすだけでは得ることのできない感覚を養う上ではほんとに良い体験だと経験者として思います。これは間違いない。
ただし、まぁ、私の為替シミュレーションが時期を含めて当たっているかはともかく、基本的にいつかは円安が終了する、これはほぼ間違いないかと。つまり、お金だけを目的に海外に行くのは余りにも安直すぎじゃない?っていう。冗談抜き酷い話いっぱいありますからね。お金で見るなら為替換算抜きに給与のベースが高いとかならともかく、為替を計算に入れちゃあだめでしょう。まぁこんなニュース見て本気で海外がイケてんだ!と思う人がどれぐらいいるんだろうとも思うんですけどね(笑)でも変な憧れ持ってる人もいっぱいいるしなとも思ったり(笑)いずれにしても為替を計算に入れるとそれに合わせて都度国を変えて生活しなきゃいけなくなりますよ(笑)今の時代それもありかもしれませんけどね。まぁ私の感覚的に日本は物価高とは言ってもしれてますし、よく耐えてる方だと思うので生活をするには十分じゃないかなと。ちょっと私のライフスタイルが特殊なので一概には言えませんが。
と、まぁこんな感じでこちらのコラムは終了となります。実は想像以上に私たちの生活と密接に関わる為替の問題。皆さんはこの先をどう読んでどのように生活を組み立てていきますか?こういったことを考えるのもまた楽しい時間になると思うので、是非色々と皆さんなりに考えてみて下さい。